絶対音感とは何か
絶対音感とは、音を聞いただけで、どの音なのか瞬時にわかる能力のことです。日常生活の音も全て音程で理解できます。
例えば、踏切で「カンカンカン」という音を聞いたときに、ファの音だったというように判断できます。楽器の音だけでなく、日常生活の音が、音程に聞こえるので、すぐに楽器や歌で表現できる人が多いです。
また、ヴァイオリンやギターなど、チューニングが必要な楽器をチューナーがなくてもチューニングができます。
楽譜を見ただけで、頭の中で音程を再現できるので、音楽家を目指すのであれば、有利な能力です。
絶対音感を持つメリット
絶対音感を持っている人は、音楽学校の受験や、音楽の授業で苦労することは少ないでしょう。
なぜなら、絶対音感を持っていると、基準となる音がなくても瞬時に理解できるからです。
また、新しい曲をすぐ覚えられたり、初見の譜面を見ても頭の中でメロディが鳴るので、セッションの時など役立ちます。曲を再現する時に、正確に音程を出せるので、プロとして活動していきたい人の武器になります。
そのほかにも、音大受験の際には聴音といった、正確に音を聴き取れるかのテストがあるので、絶対音感があれば有利でしょう。
絶対音感を持つデメリット
絶対音感が強すぎると、日常生活で聞こえる音が全て音程で聞こえてきます。音がある空間だと音が気になって他のことに集中できない人や、運転中も気になってしまうことがあります。
また、楽器や音程のずれが気になるので、音程が悪い人の演奏や歌を聴くのが苦痛になることもあります。 歌を聴いていても、歌詞が入ってこないため、メロディーがドレミで聴こえる人も多いです。
▶まなむすびで「音楽・楽器・歌(ボイトレ)・作曲」を学べる教室情報を探す
絶対音感を身につける方法
絶対音感は、大人になってから練習しても、習得が難しいといわれています。聴力が発達する過程の幼少期に(6歳まで)に音を聞き分けるトレーニングをすることで、絶対音感が身につきます。
幼少期からピアノなどの楽器や、音楽に触れることで、自然に身につきます。楽器に触れることに慣れてきたら、聞こえた音楽を耳コピできるようになっていきます。
大人になってから絶対音感を身につけたい場合は、「ソルフェージュ」という方法がおすすめです。音やリズムを聞きながらトレーニングを行います。西洋音楽の学習において、楽譜を読むことを中心とした基礎訓練です。
音大の授業にあり、楽譜を見るだけで、ドレミで歌えたり、リズム感を養うことができます。身につけられると、初見の楽譜でもどんな曲かイメージでき、耳コピもできるようになります。
大人であってもある程度のレベルであれば、伸ばしていけるかもしれません。
絶対音感の練習動画
クイズ形式で楽々見るだけトレーニング
【トレーニング方法】
・基本の音を聞いてから、音程を当てていくトレーニング
→レベル1〜レベル10まであるので、休憩や隙間時間にトレーニングが可能
絶対音感を身につけられなかった人が、実際に習得できたトレーニング①
【トレーニング方法】
・シャトルランの音源でスケール感、ドをすりこむ。
・音感アプリで相対音感を鍛えまくる。
・曲の主音をとらえて、スケールを歌う。
※スケールとは、1オクターブ内にある音の並び方のこと。
・ドと主音の距離を測ってキーを断定する。
→相対音感が身につけば、絶対音感と同じ状態になる。(キーのある音楽のみ)
→大人になってからでも、音を覚える感覚はある。
絶対音感を身につけられなかった人が、実際に習得できたトレーニング②
・毎日2つ以上の音感トレーニングを行う。
→0歳から大人の方にもおすすめ。
→耳コピができるようになる。
絶対音感を身につけられなかった人が、実際に習得できたトレーニング③
【トレーニング方法】
・ドレミで歌う。
・暇さえあれば耳コピする。
視覚で確認しながら、音感を鍛えていく3歳までのピアノレッスン(絶対音感トレーニング)
【トレーニング方法】
・音程の音を指で指しながら歌う。
・歌った後に、音あてをする。
・毎日トレーニングする。
▶まなむすびで「音楽・楽器・歌(ボイトレ)・作曲」を学べる教室情報を探す
相対音感とは何か
相対音感とは、2つの音が聞こえたときに、どちらの音が高いか判断できる能力のことです。基準の音がわかっていて、その音を元に指示された音がわかる能力のことをいいます。
後天的な訓練で習得することが可能なので、大人になってからも身につけられる能力です。
毎日トレーニングすることで、より正確に音程を判断できるようになります。
相対音感を身につけると、歌のピッチが良くなったり、コーラスを正確にできるようになります。
また、相対音感は誰にでも備わっている能力です。例えば、カラオケでキーを変更して歌う場合、相対音感を使って、頭の中で音程を調整しています。
キーを変更して音程が取りにくい場合は、相対音感を鍛えるといいでしょう。
キーを変更して歌えるようになると、自身の声が魅力的に聞こえる音程で歌えるようになります。必ずしも原曲キーで歌う必要はないので、相対音感を鍛えて、自身の声の魅力を伸ばしていけます。
相対音感を持つメリット
相対音感を持つメリットは、何歳からでも身につけることができるところです。絶対音感がなくても、優れた相対音感があれば、問題はありません。
また、キーを変えて歌うこともできるので、自分の声が1番魅力的に聴こえるキーで歌うことができます。相対音感を持っていると、絶対音感を持っている人より柔軟に対応できるので、多少周りにピッチがズレていても、合わせられます。
相対音感の人は柔軟に対応できるので、ハモリの際にも有利でしょう。アレンジ力も身につきやすいので、絶対音感がなくても相対音感を鍛えておくのをおすすめします。
相対音感を持つデメリット
相対音感を持つデメリットは基本的にはないですが、1つ上げるとすると基準の音がなければ判断ができないことです。基準の音さえあれば、武器になることは間違いないので、音楽活動をしていくのであれば、鍛えておくと便利です。
相対音感を身につける方法
相対音感は、練習を重ねることで、大人になってからも身につく能力です。特にボーカルであれば、音と音の幅がわかるようになり、苦手な音の幅を徹底的に練習することで、音を外すことが少なくなります。
具体的な練習方法は、1オクターブの上り下りを繰り返し、声を出してみましょう。ド(C)の音を起点にし、ド→ド#→ド→レ→ド→レ♯
まずは、日頃から楽器に触れる時間を増やして、楽器の演奏に慣れてきたら、好きな楽曲を耳コピしてみましょう。
はじめの頃は難しいと感じるかもしれませんが、メロディーからはじめて、メロディーの音が取れるようになれば、コードを鳴らしてみてください。コードの中のどの音がメロディーになっているか、理解できるようになります。
相対音感を身につけたいと思っても、実践できなければ意味がありません。相対音感を身につける方法はこのほかにもたくさんありますが、練習を続けていくためにも、カラオケでキーを変更してみたり、できるところからはじめていきましょう。
相対音感の練習動画
音楽経験0から耳コピやアレンジができるようにする
ヤマハ「月刊ピアノ」にて連載/KADOKAWAから耳コピ本発売中/音感トレーニングアプリ開発
【動画を見てわかること】
・1年アプリで練習すれば、相対音感が身につく。
・耳コピやコードで自由にアレンジができるようになる。
下記から、アプリダウンロードが可能です。
【iOS用】
https://itunes.apple.com/jp/app/id145…
【Android用】
https://play.google.com/store/apps/de…
絶対音感と相対音感の違いを主にボーカリスト向けに解説
【動画を見てわかること】
・絶対音感と相対音感の違いがわかる。
・主音が何か理解できる。
歌いながら楽しく相対音感を鍛える
YouTube登録者数8万人/教則本「動画でアコギひとり遊び! 夢中で弾きたくなる人気曲レシピ」発売
【トレーニング方法】
・聞こえてきたメロディを、移動ドで歌う。
・キーの基準の音を理解する。(1番低い音)
・簡単な曲から始める。
・最初は2小節だけでOK。
・毎日コツコツやる。
動画を聞き流すだけで音感が鍛えられる
【トレーニング方法】
・ドの音を基準に音が流れるので、聴き流すだけ。
絶対音感がなくても、相対音感を鍛えれば耳コピ・即興演奏ができプロとして活動できる
→相対音感とは、音と音の距離がわかること。
→絶対音感は必要ない。(全体のバランスを見て柔軟に合わせられる)
→相対音感のレベルを上げていくと、最終的には絶対音感になる。
→相対音感があれば、耳コピや即興で演奏できる。
★おまけ
楽譜を見ながら、絶対音感と相対音感の人の感じ方がよくわかる
【動画を見てわかること】
→絶対音感と相対音感の人の聴こえ方の違いを感じられる
絶対音感と相対音感は音の認識が異なる
自分がどちらのタイプか知っておくと、スタート地点がわかるので音感を鍛えていきやすいです。絶対音感がなくても、相対音感を鍛えていくことで、絶対音感に匹敵するような正確さを身につけられます。
同じ音楽を聴いていても、聴こえ方が全く異なるので、一緒に演奏する人がどちらのタイプか聴いておくとコミュニケーションがスムーズです。
また、相対音感の方が周りの人に柔軟に合わせられるので、プロを目指していきたい人も音感トレーニングを取り入れていくと武器になります。
それぞれメリット、デメリットがあるので、まずは持っている能力を知って、どう活かしていけばいいか考えてみるといいでしょう。