「歌ってみた」の#をつけてアーティストのカバー曲やオリジナル曲を投稿してたくさんの人がニコニコ動画やYouYube、TwitterやTikTokなどで活躍しています。
宅録の初心者や未経験の方など歌ってみたにあこがれる人も多いでしょう。
カラオケで歌った動画をスマホで録って投稿したことがある人も、パソコンやスマホアプリを使って自分の歌を録音したことが無い人も多いのではないでしょうか?
- 自分の歌を録音したことがない
- 宅録の初心者でも綺麗に録音できる?
- スマホの宅録アプリのおすすめが知りたい
- DTMをやってみたいけどどんな機材がいるの?
- 宅録した曲を配信する時のミックスやマスタリングって何?
このような疑問を抱えて宅録での歌ってみたへ踏み出せない人もいると思います。
今回は初心者向けの自分の声・歌を撮る方法やアプリ、宅録機材まで解説します。
歌がうまくなる!?上達のために録音をした方がいい理由
カラオケやライブ、結婚式、バーなどで歌う機会がある時に
- 歌が上手いと思われたい!
- 音痴を克服したい!
- 人前で緊張せず歌いたい!
- フェイクやシャウトも取り入れて場を圧倒したい!
このように歌唱力UPの欲求を持つ方も多いでしょう。
自分には歌の才能がない!いくらカラオケにお金を費やしても上達しない!などと嘆いている方もいると思いますが、歌の上達には歌う場数を増やすことも必須と言えますが闇雲に一人カラオケに通うよりも、正しくボイトレを行うことが何より重要です。
そしてそのうえでさらに効果的に歌唱力アップを図る方法としては、自分の声を録音することがおすすめです。
歌唱力上達のコツとしては、自分の歌声を客観的に第三者視点で聴くことが重要です。カラオケボックスのような歌い手の心地よさを追求した反響の良い部屋の作りや、声量が無くても声が響くマイクのエコーを使った歌唱に慣れていると本当の歌の実力を自分自身で理解できていないことも多いでしょう。
自分の歌を録音することで
- ピッチ(音程)のずれがある
- ロングトーンが意外と伸び切っていない
- リズムが粗く、食い気味で前倒しになっている
- 思ってるほど響いていない
このような気づきを得られることができます。
カラオケで自分が一方的に歌っている中では、どのように人に聴こえているかという大切な視点を失っていることも多いものです。特に中途半端に人から「歌が上手い」とおだてられてきた人など、案外リズムや音程が不安定だったりするもので、録音を聴いてショックだったりします。
自分の録音を聴く中で落ち込むこともあるかもしれませんが、上達への一歩目だと思ってしっかり歌声を分析して改善しながら歌唱力をアップしましょう。
▶まなむすびで「音楽・楽器・歌(ボイトレ)・作曲」を学べる教室情報を探す
手軽に録音するならスマホアプリ
声の録音と考えるとボイスレコーダーが一般的と言えるでしょう。しかし現在は皆レコーディング機能も兼ねそろえたスマートホンを持っています。
スマホを使って録音に特化したアプリで手軽に録音する方法がおすすめです。
- Bandlab/バンドラブ
- GarageBand
- Medly
ここではこのような録音・DTM向けアプリを紹介します。
アプリの中でもボイスレコーダータイプのものなどはスマホの標準で入っているでしょうし、それを使っても問題ありません。しかしカラオケをバックに歌を録音するという目的で考えると、オケのトラックと別にオーディオトラックを数本使えるDTMアプリのほうが「歌ってみた」を行ううえでは適しているでしょう。
DTMとはデスクトップミュージックの略で、コンピューターで音楽を作るという意味です。音楽の制作や録音に特化したDTMアプリは無料や数百円程度のものも多く、高機能のものがたくさんありますので色々試して使ってみましょう。
Bandlab/バンドラブ
DTMアプリの中でも評価が高く、世界中で多くのユーザーに愛用されているスマホ向けDTMアプリがBandlabです。
簡単に「歌ってみた」を録音し、編集することができます。嬉しいのがロイヤリティフリーのサンプルも用意されており、ビートメーキングが可能な点です。録音したオケと差し替えてオリジナルのオケを作るといったクリエイティブな音楽制作が楽しめます。エフェクト類も豊富で、録音した歌もさらに作りこむことができます。こんなDTMアプリが無料から使えるというのは素晴らしい時代ですね!
Bandlabは動作も比較的早いので、作曲のアイデアメモ用としてもオススメできます。オンラインマスタリングサービスも用意されており
- 簡単に「歌ってみた」を録音
- 曲やオケを打ち込む
- 作った曲を配信する
このように豊富な機能が取り揃えられており、あらゆる音楽活動ができるのがBandlabの大きなメリットです。
5,000万人を超えるという膨大なクリエイタープラットフォームがあるので、自慢の歌声や自曲を世界にアピールしたり他のクリエイターと繋がりインスピレーションを得ることができるでしょう。
BandlabはスマホでもiOSでも使えるのが嬉しいですね!
GarageBand/ガレージバンド
GarageBandはApple製品に標準のDTMアプリとして非常に有名です。IPHONEをお持ちでボーカル録音を考えている方は、とりあえず入れておいて損はないでしょう。
I PADやMacBookにも最初から搭載されていることが多いアプリです。インターフェースを見ただけでGarageBandと分かりますね。
- Touch Instrumentでオリジナルビートを作成
- LIVE LOOPSを使って様々な楽器やFX音などを割り当てEDMを作る
このような音楽制作が可能です。老舗のDTMアプリのイメージもありますが、どんどんアップデートされた新しい機能が付加されて直感的な作業が可能となってます。
GarageBandを宅録で使うにあたって、IPADだとさらに画面も広く使うことができ使いやすいでしょう。オケを取り込んで歌い、自分でGarageBandに新たにMIDIトラックを読み込んでオリジナルのオケを作ることも可能です。
GarageBandアップルストア/GarageBandHP
Medly/メドリー
Best of App Store 2016を受賞したことでも有名なDTMアプリがMedlyです。オーディオソースを取り込み、簡単に「歌ってみた」を作成できます。音楽の知識が無い初心者でも直感的な操作が人気で、録音だけでなく作曲も簡単に行うことができるDTMアプリです。
スターターパックでは無料で17種類の楽器や100種類のループ、サンプルが利用可能なので是非試してみましょう。
曲の中での
- 音量を部分的に上げ下げなどコントロール
- ピッチベンド
- エコーやリバーブのレベル調整
こういった機能を調整するオートメーションも使えます。オートメーションはPCで行うDTMでは必須ですが、アプリで使えるのはうれしいですね。表現の幅が大きく広がります。
作った曲を手軽にSoundcloudにアップできるので、誰でも簡単にすぐに世界のSoundcloudユーザーとつながることが可能です。
Medly会員というサブスクリプションが用意されており、Medlyが気に入った方は7日間の無料トライアルなど試してみてはいかがでしょうか。
▶まなむすびで「音楽・楽器・歌(ボイトレ)・作曲」を学べる教室情報を探す
「歌ってみた」に挑戦しよう。本格録音するための手順
#歌ってみたを宅録や簡易スタジオで初心者でも本格的にレコーディング・編集する方法を紹介します。
- 録音(トラッキング)
- ミキシング
- マスタリング
これらを解説します。大まかな流れとしては
- 録音で自分の歌をレコーディング⇒
- ミキシングでバックのオケと自分の声の音量を調整、声にコンプレッサーやリバ-ブをかけてルームの響きなどを加えてより聴きやすく調整⇒
- マスタリングでSNSやSpotifyなど最終発信の段階に適した音の調整や配信フォーマットに変更・調整する・・・
といった流れです。
ミキシングとマスタリングはあまり聞きなじみがない人もいるでしょうが、レコーディングした後の「編集作業」ととらえると分かりやすいでしょう。
録った声をただオケとあわせてもなじみませんし、音量バランスが適正ではありません。本格録音を考えるとミックスとマスタリングは必須の工程です。
録音トラッキング
録音・トラッキングは言葉通り、歌を録音するレコーディングを指します。
オーディオインターフェースにマイクをさして、ヘッドホンをして、DAW上でオケを再生して歌を録音します。
これはGarageBandのアプリ画面ですが、この中に各種楽器などの表示があるレーンをトラックと呼びます。
「歌ってみた」を一番簡単に行うとすると、ここにオーディオトラックを2つ立ち上げて一つは歌ってみたのカラオケを流し、もう一つのトラックに歌を録音します。
ミキシング
ミキシング、ミックスと呼びます。録音したオケや歌声の音量調節や、調整した音にリバーブをかけたりコンプレッサーをかけるなど加工などする過程です。
せっかく良い音で素晴らしい演奏のボーカルを録れても、オケの音が大きすぎて埋もれてしまったらミックスの失敗です。
トラックを全部DAW上に並べて、音のバランスなどヘッドホンやスピーカーで確認しましょう。
ちなみにトラックの数はプロ用のパソコン用DAWは実質無限ですが、スマホやタブレット用は本体スペックの問題で制限があるアプリが多いでしょう。GarageBandは現在のところ32トラックまで作れます。コーラスをたくさん重ねることもできますし、オケの代わりにビートを作成し、オリジナルのオケを作ることもできます。
マスタリング
マスタリングは楽曲制作の最終工程です。マスタリングも広義な解釈がありますが、基本的にはミックス後の2mixというデータを調整するのが一般的です。
- 作った曲をCDにしたい
- Spotifyなどストリーミングに流したい
- クラブなど大会場で盛り上がる音質
- スマホのスピーカーで聴かれても良い音質
このように最終でどのような場所や機器、場面で聴かれるか想定しての音質調整を行います。
現在はOZONEシリーズのような優秀なマスタリングツールもありますし、アプリでも簡易なマスタリングシステムを搭載しているものもあります。
▶まなむすびで「音楽・楽器・歌(ボイトレ)・作曲」を学べる教室情報を探す
歌を宅録するためのおすすめ機材
宅録の機材の組み合わせは使っているデバイスによって変わります。中級者以上の一般的なレコーディング方法は
マイク⇒オーディオインターフェース⇒パソコン⇒DAW(音楽ソフト)
このような流れです。さらに本格的だとマイクとオーディオインターフェースの間にハードのコンプレッサーを挟む場合もあります。
ただ宅録初心者はオーディオインターフェースやパソコンも無い場合もあるでしょう。
最も簡易な宅録設定だと
マイク⇒スマホやタブレット⇒DTMアプリ
このような組み合わせです。
その他IPHONEやIPADに電源供給とUSBマイクを繋ぐためのLightningアダプタが必要な場合もあります。
今回は一般的な宅録の初心者が最低限持っていると便利な機材を紹介します。
- DAW
- オーディオインターフェース
- マイク
- ヘッドホン
とりあえずこのような機材を揃えて、宅録に慣れてくるとそれぞれアップグレードしたり、デバイスを増やしていくのがおすすめです。
DAW音楽制作ソフト
DAWとは「ダウ」や「ディーエーダブリュー」などと呼ばれる音楽制作用のソフトです。基本的にはDTMを行うにはパソコンを使うことが一般的で、録音や音楽編集を行うためのソフトをDAWと呼びます。今回はDTMアプリを紹介しましたので
- Bandlab/バンドラブ
- GarageBand
- Medly
がDAWの役割を果たします。本格的にパソコンでレコーディングなどを行う場合はさらに多機能なDAWを使用します。有名どころでは
- CUBASE
- ProTool
- Abelton Live
- Studio One
- Fl Studio
こういったDAWソフトが一般的でプロミュージシャンやエンジニアも使用しているモデルとなります。
オーディオインターフェースとは?
オーディオインターフェースは音の入力・出力を担当するデバイスです。本格的なレコーディングには欠かせないツールといえます。パソコンやスマホにも音楽やYoutubeを再生して音を出すための機能は標準でついていますが、さらに高音質で遅延などに対処した音楽制作に特化したサウンドデバイスがオーディオインターフェースです。
価格は数千円からプロユースのApolloTwinやBabyFaceのような数十万円モデルなど高価格帯もありバリエーションが様々です。
PCだけでなくIPADやタブレットとつなぐことができるオーディオインターフェースで廉価モデルもたくさんあります。
- UR22Mk2
- Roland UA22
こういったものは大手のROLANDやSteinbergが制作しているので、安くて高品質で有名です。
オーディオインターフェースとスマホやIPADを繋ぐにあたって、アップルのLightning – USBカメラアダプタやACケーブルが必要となることもありますので確認しましょう。
マイクの種類を解説
歌の録音にあたってマイクは必須です。もちろんマイクを繋がずにスマホでオケを流して一緒に歌って直接録音することもできますが、オケの音や環境音も収録されてしまいます。
マイクは大まかに分けて
- ダイナミックマイク
- コンデンサーマイク
この2種類に分かれます。ダイナミックマイクはカラオケなどでもおなじみのハンドマイクです。
耐久性が高くコンデンサーに比べても比較的値段が安いです。ShureのSM58など定番のダイナミックマイクで現在でも世界中のライブハウスやレコーディングスタジオで愛用されていますが、値段も1万円ちょっとで1本は持っておきたいマイクです。
コンデンサーは↓のようなマイクでレコーディングスタジオの映像などで一度は見たことがある方も多いでしょう。
湿気や耐久性に弱い特性がありますが、広範囲に音が拾えます。レコーディングスタジオでのボーカルの録音では一般的にキメの細かい音が録音できるコンデンサーを使うのが一般的です。ダイナミックより価格帯は効果ですが、RODEのNTシリーズなど2~4万円ほどの廉価でプロユースの品質のものもありますのでおすすめです。
初心者のうちは予算を押さえて数千円のUSBタイプのマイクから入っても大丈夫です。
マイクは音の入り口です。音質に大きな影響を与えるので、少しずついろんなマイクを集めて試していくことがおすすめです。
ヘッドホンを解説
歌を録音するにあたってはオケを聴かなければなりません。レコーディングではヘッドホンは必須のアイテムです。録音を考えるとオケやクリック音が漏れにくいイヤーパッドが密閉型のものがおすすめです。初心者のうちは安いヘッドホンやイヤホンでも問題ないかと思います。
できればヘッドホンの中でも「モニターヘッドホン」と呼ばれるものがおすすめです。
良いヘッドホンというとクラシックなど音楽観賞用に向いたものを思い浮かべがちですが、音楽制作や録音に向いたモニターヘッドホンは音の粗さがしやバランス調整などに特化してます。
ヘッドホン自体が低音を強めていたら客観的な音の判断ができません。原音に忠実で再現性が高く、解像度が高いものがモニターヘッドホンです。
スピーカーの大きな音でカッコいい曲や演奏でもモニターヘッドホンで聴くと
- 自分で作った曲の抑揚のなさが浮き彫りに
- 歌の中にリップノイズ発見
- 自分の声が思ったほど伸びてない・・・
- 歌のリバーブ強すぎ・・・
など欠点や問題に気づくことができます。
SONY MDR-CD900ST など90年代ごろから世界中でミュージシャンやエンジニアから愛用されているプロモデルです。価格も一万円台からなのでおすすめです。